「いつかは独立したい」と考えていても、初めての場合何をしたらいいかは分かりにくいものです。特に、起業して会社を作るにあたって必要な作業には複雑な手続きも含まれます。会社名を決めることから、事業計画、資金調達、そして実際に会社を設立するための手続きなど、たくさんの作業が必要です。
そこで今回は、独立開業を考えている人に役立つ知識を整理しました。会社名のつけ方から法人の種類、それぞれの創業方法のメリット・デメリットなどを確認していきましょう。
起業・独立開業について
【独立開業者のための支援ブログ】
「いつかは独立したい」と考えていても、初めての場合何をしたらいいかは分かりにくいものです。特に、起業して会社を作るにあたって必要な作業には複雑な手続きも含まれます。会社名を決めることから、事業計画、資金調達、そして実際に会社を設立するための手続きなど、たくさんの作業が必要です。
そこで今回は、独立開業を考えている人に役立つ知識を整理しました。会社名のつけ方から法人の種類、それぞれの創業方法のメリット・デメリットなどを確認していきましょう。
会社を作るにあたっては、会社名を決める以外にもタスクが山積みです。一つ一つ順番に解決していくことが大切になります。まずは、開業する時に必要な事項についてみていきましょう。
会社名を考えるときには、いろいろな候補が思い浮かんで迷うものです。企業名を決めるときに重要なポイントには下記のようなものがあります。
【会社名を決めるときのポイント】
・提供する商品やサービスが分かりやすいこと
・自社の特徴や強みが表せていること
・他の会社と重複していないこと
・印象に残りやすいこと
・読み方や発音が分かりやすいこと
商品やサービスが分かりやすい会社名や、自社の特徴や強みが伝わりやすいネーミングがおすすめです。また、ほかの会社がすでに使っている会社名と全く同じ名前は付けられませんので注意しましょう。できれば、一度見聞きしたら忘れにくいような印象に残る名前が理想的です。
会社名の候補がたくさん思い浮かんですぐには決められない人でも安心してください。会社名は、必要な手続きを行うことで後からでも変更することができます。
会社名を決めることに時間を使いすぎてしまうと、肝心の会社設立そのものが遅れていってしまいます。もしも、会社設立後にしっくりこないという場合には、会社名を後で変更するのがおすすめです。まずは、会社名以外のタスクも同時にこなしていくことが大切になります。
起業して独立する時に、会社名を決める以外の必要事項としては以下のようなものが挙げられます。
【起業する時の必要事項】
・ビジネスプランを練る
・法人または個人事業主の形態を選ぶ
・実際に開業するための各種手続きを行う
・開業後の販路や見込み客を確保しておく
・事業運営に必要な経営資源を集める
・店舗や施設が必要な場合は不動産関係の契約
上記はあくまでも会社設立時に発生する作業の一例で、細かいものも含めれば実際にはこれ以外にも多くの作業が山積みです。初めて開業する人にとっては、言葉の意味そのものが分からないというものもありますので、1つずつ着実にこなしていきましょう。
なお、法人として会社設立する場合には「株式会社」または「合同会社」の2種類が主となっています。そして、法人ではなく個人事業主として開業して、売上規模が大きくなってきたら法人化する方法を取る人も多いです。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、順番に解説します。
まずは、株式会社を作る場合についての説明です。株式会社として企業を設立することには、以下のようなメリットおよびデメリットがあります。
株式会社のメリットは以下の通りです。
・法人の形態としての知名度が高く、信頼が得られる
・銀行からの融資が個人よりも受けやすい
・経費として認められる範囲が個人よりも幅広い
株式会社は、法人の形態としてよく知られているため、信頼性が高いというメリットがあります。株式会社でなければ取引してくれない大手企業なども存在しますので、信頼性を高めるには株式会社がおすすめです。
また、個人よりも融資が受けやすかったり、経費として認められる範囲が広く節税につながったりなどのメリットもあります。
一方、株式会社には以下のようなデメリットもあります。
・設立のための費用が高い
・社会保険料などのコストが高い
・赤字であっても毎年7万円の法人税が発生
・社長の給料は1年間変更できない
・複式簿記による会計が必要
株式会社のデメリットとしては、設立や運営にコストがかかることや、社長の給料が1年間は変更できないことなどが挙げられます。また、会計には複式簿記による記帳が必要になるため、手続きが複雑で難しいのもデメリットです。
株式会社を作るときには、以下のような作業が必要になります。
・印鑑の作成
・定款の作成や認証手続き
・登記書類の作成や資本金の払い込み
・設立登記の登録申請や登記簿謄本の取得
・開業の届け出や銀行口座開設
すべての作業を滞りなく、スムーズに行えば1週間前後の期間で株式会社を設立することもできます。しかし、起業経験のない人が誰にも相談せずこれらの作業を行うのはかなり難しいです。専門家からのアドバイスや支援、必要に応じて有料の代行サービスの利用をお勧めします。
次にご紹介するのは「合同会社」という法人についてです。合同会社には以下のようなメリット・デメリットがあります。
合同会社のメリットには以下のようなものが挙げられます。
・設立費用が株式会社より安い
・節税できる選択肢が広い
・融資を受けることも可能
合同会社は株式会社よりも設立費用が安いですが、株式会社と同じような節税対策や融資を受けることが可能です。
合同会社のデメリットには以下のようなものが挙げられます。
・認知度が低く信頼性に乏しい
・求人募集の際に株式会社より人が集まりにくい
・株式会社よりも簡単だが設立手続きが必要
合同会社という形式は、株式会社よりも新しい制度のため知名度が低く、取引先や求職者からの信頼性に乏しいことがデメリットです。また、合同会社の設立には手続きが必要になります。
合同会社を作るときには、以下のような作業が必要です。
・定款作成
・資本金振り込み
・登記申請書の作成
・法務局への登記申請
株式会社の設立手続きと比べると、やるべき作業は少なくなっています。定款や登記申請書がしっかりと用意できれば、数日で法人設立に至ることも可能です。
独立開業する時には、かならずしも法人を設立する必要はありません。個人事業主として開業する方法も存在します。経済的に余裕が出てきた段階で法人に移行することも可能です。
個人事業主のメリットには以下のようなものが挙げられます。
・設立や書類管理の手間が法人より少ない
・開業にお金がかからない
・給料という概念がなく、収入を自由に使える
個人事業主として活動する場合には、法人よりも設立の手間が少ないです。また、開業に資本金の振り込みなどが不要なことや、所得を自由に使えることがメリットとなっています。
個人事業主のデメリットには以下のようなものがあります。
・法人と比べて採用や銀行取引時の信頼性が低い
・収益が大きくなると税金の負担が法人より大きくなる
・事業に失敗した時の責任に上限がない
個人事業主とは取引をしていない企業なども存在していますので、信頼性の低さがデメリットと言えます。また、利益が大きくなった時の税率は法人より高くなってしまうことにも要注意です。さらに、万が一事業に失敗したときに、追求される責任に上限がないことも個人事業主のデメリットとなっています。
個人事業主になるためには、開業届及び確定申告の事前申請書類を税務署に提出するだけで大丈夫です。資本金の払い込みなども不要なので、開業の費用や手間が非常に少なくなっています。
今回は、起業して会社を作るときに整理しておきたいポイントを解説しました。これから独立して事業を始めようと考えている人は、ぜひ今回の情報を参考に、必要なタスクを整理していってください。
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