技術やインフラが整ってきている日本において、働き方も変わってきているようです。
今ではインターネット上での仕事をマッチングするサービスや、趣味の延長上で自分の得意なものを人に教えるサービスなどもあり、個人と個人や個人と法人を繋げることが容易になってきています。
そんな中、雇われるだけの生活から抜け出し、起業したいと思っている方の中で、資金面で一歩踏み出せずにいる方もいるのではないでしょうか。
ここでは、起業をする際に支援となる助成金や補助金などのサポートについてご紹介していきます。
※本記事の内容は2018年5月時点での内容です。支援の詳細は各自治体などHPをご確認ください。
起業を支援してくれる制度について
起業しようと思った時、まずハードルになるのは資金面です。
企業や独立をする際には大体一千万円ほど用意しておく方が良いと良く言われていますが、一千万円を貯金しておくことや用意するということは中々一般的には難しいと思います。
それらのハードルを越えやすくしてくれる、起業する際に支援してくれる制度について、様々な支援の中から以下の4つの支援がおすすめとなります。
・創業補助金
・ものづくり補助金
・新規開業資金
・キャリアアップ助成金
これらの支援の内容について、深く見ていきましょう。
起業支援「創業補助金」
創業補助金は、経済産業省中小企業庁が交付している補助金で、以下のような補助を受けられます。
・補助率1/2以内
・外部資金調達が無い場合は50万円以上100万円以内の補助
(外部資金調達がある場合は50万円以上200万円以内の補助)
この補助金については、国の経済を活性化することを目的として、新たに操業して雇用や需要を創出するものの経費を一部助成してくれる制度です。
起業支援「ものづくり補助金」
ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金と呼ばれる制度で、日本経済の屋台骨となっている中小企業や小規模事業所が取り組んでいる革新的なサービスにおいて、サービス開発や試作品の開発、生産プロセスの改善における設備投資資金の一部を支援してくれるというものです。
ただし、こちらは生産性向上などを生むものが条件となっています。
中小企業庁から出されている補助金となりますので、ものづくりに関しての開業をする方はチェックすべき補助金と言えるでしょう。
起業支援「新規開業資金」
こちらは、日本政策金融公庫と呼ばれる団体から出されているもので、「雇用の創出を伴う事業を始める方」や「現在勤めている企業と同じ業種の事業を始める方」などを対象とした支援で、7,200万円までの資金援助をしてくれる制度です。
設備資金は20年以内に返済、運転資金は7年以内に返済という条件もありますが、民間企業としては大きく支援してくれるものと言えるでしょう。
また厚生労働省が用意している助成金「キャリアアップ助成金」にも注目です。
厚生労働省が出している助成金の中には「キャリアアップ助成金」と呼ばれる制度があり、キャリアアップ助成金は、正社員化することや、人材育成、賃金規定等の改定、健康診断制度など、人の雇用に関する見直しや制度を設けることにより支援してくる助成金です。
例えば、人材育成コースの場合は、正社員の方であれば既定の時間以上のOFF-JT(職場外での講習などの訓練)の実施により、3割以上の経費助成と、賃金助成まで支援してくれ、さらに非正規雇用であれば10万円まで助成金として支援され、さらに賃金助成まで支援されるため、経費が掛からず人を育てることが出来る制度となっています。
企業で大事なものは「人」「もの」「金」そして「情報」という時代になっています。
これらの情報を持って、「人」の育成をすることにより、会社を存続してくための力をつけていくことが出来ます。
起業するからには人を雇い続けていく必要があり、それらはこのような国や地方自治体の制度を利用することで、自分たちの負担を少なく、会社存続に向けた企業のビルドアップをしていくことが可能となります。
今回ご紹介した補助金や助成金以外にも、様々な補助金・助成金がありますので、常に情報にアンテナを張り、受けられる支援は取りこぼさないよう申請を進めることをおすすめ致します。
まとめ
起業をする際に、補助金や助成金により補助や支援を受けられることをご紹介してきました。
しかし、起業するためには資金面だけではなく、実際に起業して何を事業としてやっていくかが重要となります。
起業する方法については、会社を設立する、個人事業主として働く、合同会社を設立するなど様々な方法がありますが、まずは具体的に何を事業として行うかを考えていきましょう。
また助成金の検討と併せて知っておきたいのは独立開業時の届け出や書類についてです。「独立開業する際に、最低限必要な届け出や書類とは」この記事も合わせてご覧ください。