副業と並んで近年話題になることが多い「フリーランス」という働き方。政府でも全世代型社会保障検討会議でフリーランスの拡大や保護について議論されたほか、2019年版の小規模企業白書では、フリーランス・副業による起業について1つの章を割いて分析しています。
一方でフリーランスと起業や個人事業主といった言葉との違いなど、改めて聞かれると即答できないことが多いのも事実です。そこで今回は、フリーランスと起業の違いを中心に、フリーランスとしての働き方について説明していきます。
コラムについて
【独立開業者のための支援ブログ】
副業と並んで近年話題になることが多い「フリーランス」という働き方。政府でも全世代型社会保障検討会議でフリーランスの拡大や保護について議論されたほか、2019年版の小規模企業白書では、フリーランス・副業による起業について1つの章を割いて分析しています。
一方でフリーランスと起業や個人事業主といった言葉との違いなど、改めて聞かれると即答できないことが多いのも事実です。そこで今回は、フリーランスと起業の違いを中心に、フリーランスとしての働き方について説明していきます。
まず、フリーランスという言葉の定義について確認しておきましょう。現在のところ、法律などで明確な定義がされている言葉ではありませんが、政府の統計や資料では、以下の条件を満たす働き方をしている人をフリーランスと定義していることが多いようです。
デザイナーやシステムエンジニア、カメラマンやジャーナリストなど、企業に所属せずに仕事を行っている人がフリーランスの典型例ですが、上記の定義では、実店舗を持たないネットショップ専業の小売業を1人でやっている人もフリーランスということになります。
フリーランスとして働いている人の人数についても、正式な統計があるわけではありませんが、内閣官房が実施した「フリーランス実態調査結果」では約462万人、中小企業庁の「小規模企業白書」では約440万人と推計しています。日本の就業者数は全体で約6,700万人なので、就業者数のおよそ7%がフリーランスということになります。
「フリーランスとして働く」ことと、「起業する」ことはどう違うのでしょうか?
上で説明したフリーランスの定義からすると、フリーランスも「自身で事業を営んでいる」ので、フリーランスは起業の一形態であるといえます。また、法人の経営者もフリーランスに含まれることから、フリーランス=個人事業主とは限らず、会社を設立して1人で仕事をしている人もフリーランスということになります(下の図のイメージ)。
ただ、「フリーランス」と「起業家」という言葉から受ける印象は随分違います。フリーランスが「組織に属さず自身の持つスキルを武器に個人で活動する」イメージなのに対し、起業家は「自ら商品・サービスを生み出し提供する」イメージですし、規模も大きい(あるいは大きくしたいと考えている)イメージです。
そこで、以下では典型的なフリーランスと起業家を比較して、メリット・デメリット・どんな人が向いているかについて説明します。
フリーランスのメリットは「自分の仕事のスタイルで働くことができる」「働く時間や場所を自由にできる」「仕事上の人間関係に煩わされない」「プライベートと両立しやすい」などです。また、自分のスキルを活かして仕事を続けていけるので、達成感も得られやすいといえます。
一方、フリーランスのデメリットとして「収入が安定しない」「仕事が見つからない」「病気やけがをしたときの保障がない」などが挙げられます。
継続的に取引を続けているクライアントがある場合は比較的収入が安定しやすいですが、そのようなクライアントを見つけるまでが難しいですし、クライアントの期待に応え続けなければ取引を続けてもらうことはできません。
1人で業務を行うフリーランスにとって、病気やけがで働けなくなることは深刻な問題です。収入を補うための就業不能保険やクライアントに迷惑をかけてしまうことに備えた賠償責任保険などでリスクをカバーする必要があります。
フリーランスで働くことが向いているのは、1人で仕事をするのが苦でない人です。フリーランスの仕事もクライアントとの打ち合わせや業務で人に会うので、ずっと1人ということは少ないかもしれませんが、基本的に1人で業務を進めることになるため、チームでの仕事のほうが好きな人には向かないかもしれません。
起業家も会社員に比べると働き方が自由といえますが、フリーランスと比べると、経営者として従業員に指示を出すために出社する必要があるため、好きな時間・好きな場所で仕事ができる、とまではいかないかもしれません。
起業家の最大のメリットはチームで仕事ができることです。フリーランスは業務はもちろん、営業も経理もすべて自分でやらなくてはなりません。それに比べて起業家はそれぞれの分野が得意な人と一緒に働くことで、自分が得意な分野に集中することができます。その結果、事業の成長も早くなりますし、収入も増えやすくなります。
一方、起業家のデメリットは、責任が重いことです。多くの人を雇うということは、その人たちの人生を背負うことになります。任された仕事に対応すればよいフリーランスと比べると、常に事業のことを考え続けなければならない起業家は気が休まらないといえるかもしれません。
起業家が向いているのは、チームで仕事をすることが好きな人です。一方で、チームのリーダーとしてメンバーを引っ張る必要があるため、周りに頼りつつも、最後は自分自身が決断するという覚悟が必要となるでしょう。
今回はフリーランスと起業家を比較しながら、フリーランスとしての働き方について説明しました。フリーランスと起業家は全く別の生き方というわけではありません。小規模企業白書によると、現在は従業員を雇用している起業家の約3割はフリーランスとして起業したそうです。フリーランスとして実績を積む中で、事業の規模が大きくなり、1人だけでは対応できなくなって従業員を雇用するようになるケースは比較的多いといえます。組織が大きくなれば、より大きな仕事を発注してもらえるようにもなります。
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