バチェロレッテ3が論理的に企画破綻していると考える理由
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目次
- バチェロレッテ3とはなんだったのか
- 前提
- ハイスぺ男性を恋に落とすには
- ハイスぺ男性が必要とするプロセス
- 祈りと反省と宣伝
バチェロレッテ3とはなんだったのか
当記事執筆現在、バチェロレッテ3 ep7の配信から数日経ちましたが、相変わらずSNSのタイムラインは阿鼻叫喚。
嘆き悲しむ人、怒る人。その感情の矛先が、ヒロインに向く人、参加男性に向く人、制作陣に向く人。
恋愛リアリティショーの成功とはどのように定義されるでしょうか。
いかなる方向であれ感情を揺さぶられ、これについて考えたり皆で話したりすること自体を楽しめれば、娯楽として一定成功していると言えるかもしれません。
しかしバチェロレッテ3は、娯楽としての期待効果よりも失望が大きいと感じた視聴者が圧倒的多数ではないでしょうか。
私たちが望んでいたものは婚活ドキュメンタリーではありません。
一人の女性が傷つく姿を観たい、社会の厳しさを学びたいと思って視聴しているわけではないのです。
もちろん最終話でどんでん返しのハッピーエンドを迎えられる可能性はゼロではありませんし、幸せ・不幸せといったものは当事者の主観によってのみ決められるものです。
特定の個人にネガティブな影響をもたらす可能性がある発言も憚られますから、この段階で何かを発信することにためらいもありました。
それでもやはり、バチェロレッテ3は恋愛・婚活に関する示唆に富み、考察と議論のための優れた教材であることは間違いないと思い、筆をとりました。
前提
バチェロレッテ3の特徴の一つとして、いわゆる「ハイスぺ男性」の含有率が高いことが挙げられるでしょう。
ここではハイスぺ男性の定義を、狭義ではキャリアの堅牢性と高いレベルで安定した経済力を有することとし、広義ではビジュアルの美しさ、高学歴、20~30代半ばであることまで含めます。
①このようなハイスぺ男性を
②1か月という短期間で
③恋に落とし、
④それも単なる恋愛ではなく、結婚したい本命女性として選んでもらうこと
は本来かなりパワーのかかることで、女性側に相当の能力と戦略性が求められます。
相手が一人の場合でも多くの精神的・時間的リソースを投じなければならないのに、バチェロレッテでは束で同時に相手にしなければなりませんから、一騎当千級の戦闘力が必要です。
結論として、今回はオーバーアサインであったと言わざるを得ないと思います。
ハイスぺ男性を恋に落とすには
上記要素を、①③④と②にわけて考えます。
まず
①ハイスぺ男性を
③恋に落とし、
④それも単なる恋愛ではなく、結婚したい本命女性として選んでもらうこと
これを達成するには、以下3タイプのいずれかに当てはまる必要があります。
A)実利
ハイスぺ男性にとって「私と仕事、どっちが大事なの?」という問いの答えは、仕事に決まっています。
これまで学業や仕事にリソースを全振りして頑張ってきたからこそ、今ハイスぺたり得ているのです。
その足かせとなる女性は必要としていません。
結婚するなら、仕事のパフォーマンスのさらなる向上を期待できる相手を選びます。
究極的な受容力・包容力、癒しです。
知性と教養に満ちた女神であれば、なおよいでしょう。
プレッシャーのかかる環境で孤独に頑張り、戦い続けている彼が、帰って安心して自分を解放して甘えられる器でなければなりません。
自分の優先度が低いことで病んだり、深夜にメンヘラ爆発して長々とお気持ち表明し、翌日彼を寝不足の状態で仕事に向かわせたりといったことは言語道断です。
彼と釣り合うエネルギーレベルで自分自身も自立・充実していながら、彼を癒して支える力もある、心が整っていてバランスのとれた、しなやかな女性である必要があります。
言わずもがな、顔・スタイル・雰囲気は「彼にとってストライク」です。
入り口で外見の好みをクリアしていなければ、内面・人間性を見てもらえる土俵には立てません。
ただし一分の一で刺さればよいので、マス受けする必要はありません。
さらにハイスぺ男性の親族や友人もまたハイスぺであることがほとんどなので、彼らの前に出しても恥ずかしくない、洗練された立ち居振る舞いや言葉遣いも求められます。
要求が多いように聞こえるかもしれませんが、市場価値が高いので当然です。
その期待に応えることが苦であれば、ハイスぺを狙わず、もっと楽できる相手を選べばよいのです。
自分を選んでくれた男性の中から選べば、誰でも必ず結婚できます。
B)トロフィーワイフ
こちらは説明不要でしょう。
男性の社会的な成功の象徴となる、わかりやすい記号としての女性です。
日本市場で言えば、実家が太いかなり年下の色白爆美女巨乳といったところでしょうか。
C)一点突破型
論理を超越して性癖に刺さる何かや芸術点の高い何かなど、唯一無二であると思わせるぶっ飛んだ力を持っている女性です。
例えばハイスぺ男性には、サピオセクシャルの方がちょくちょくいます。
サピオセクシャルとは知性に強く惹かれる性指向で、具体的には他人の知的な会話や思考、知識に対して性的魅力を感じる人を指します。
今回バチェロレッテの肩書として「東大卒、元官僚、宇宙事業」というテキスト情報を見た段階では、この路線で勝てる可能性があるのではないかと思っていました。
ハイスぺ男性が必要とするプロセス
次に ②1か月という短期間で という点についてです。
まともなハイスぺ男性は往々にして自分に自信がなく、恋愛に対しても慎重です。
「能力が低い人は自分の能力を過大評価し、能力が高い人は自分の能力を過小評価する」という認知バイアスを、ダニング=クルーガー効果というそうです。
基本的にハイスぺ男性は能力の高い集団の中に身を置いていますから、上には上がいることを日々わからされます。
自信があるようにふるまわねばならないから頑張ってそうしているだけで、実際には自信に満ちた日などほとんど存在しないのです。
加えて、リスクマネジメントの能力と習慣も持っています。
それゆえに彼らは仕事で成果を出し、ハイスぺたり得ているのです。
生活の中に恋愛が侵食してきて、精神的なバランスが崩れた場合に仕事にきたす影響も懸念します。
だからこそ、ハイスぺ男性の恋愛火力を高めていくにはじっくり時間をかける必要があります。
深い自己開示ができ、相手といて疲れることなく心地よく癒され、自分が相手を笑顔にすることができるという自己効力感と自己有用感を獲得するプロセスを踏まなければなりません。
今季のロケは、仕事で忙しいハイスぺ男性もスケジューリングできるよう、通常3か月の撮影期間を1か月に縮め、オールバリロケにしたといわれています。
それは参加観点では合理的ですが、上記のプロセスをショートカットしてしまうという点でかなり難易度を上げたと思います。
このような条件下では、プロセスを時短するマネジメント力とコミュニケーション力が求められるでしょう。
祈りと反省と宣伝
今回のヒロインは、ヘルシーで魅力的な女性だと感じます。
理想のパートナーシップを築ける相手とも、いつかきっと出会えると思います。
しかし上述した要件をひとつでもクリアできる要素を、私は放送の中で観察することはできませんでした。
ep7まで終わった今の状況で捧げられる唯一最大の祈りは、櫛田さんがバチェラー3のおめぐのような心理状態であることです。
ただしその蓋然性は低いでしょう。
私が制作チームの人間であれば、
・バチェロレッテのプロフィールを公開した上で、参加者を募集する
・高嶺の花として自走できる能力と戦略性を持つ人をバチェロレッテに採用する
・それが叶わないのであれば、どのように参加男性をアトラクトし、リソース配分やデートの企画を含めた意思決定を行っていけばよいかなどのアドバイスやメンタリングをする参謀をつける
あたりを次回改善策として検討します。
私が運営する結婚相談所 Just Like Thatでは、婚活の本質をPMF(Product-Market Fit)ととらえ、「自分」というプロダクトが「自分の理想とするターゲット層」というマーケットにどうすれば選ばれるのか、徹底的に戦略を練ります。
この戦略に沿って必要なアクションを積み上げていけば、一年後には素敵なパートナーとの結婚が十分目指せます。
バチェロレッテ3のような悲劇を自分の身にもたらしたくない方は、是非無料相談をご予約ください。
ご自身の恋愛傾向や理想のお相手像、婚活の希望スケジュールなどをお聞かせいただいた上で、お客様ごとオーダーメイドの戦略で幸せな結婚にコミットします。