小説「100日後に退会する女子」 20日目
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目次
- 20日目
- 退会まであと80日
20日目
久しぶりに後輩からLINEが来た。
同じ会社の営業担当者だ。
・・・
軽部遊(かるべ ゆう)
30歳
機械部品営業
年収480万円
・・・
名前の通り、軽いヤツだ。
私も何回か口説かれている。
社内で遊ばれている女性がいるのを知っているから付き合わなかったけど、
ヤツは清潔感あるし話も面白いから、
弱っている時だったらコロッといかれる可能性もあった。
最近は腹立つ事も言われたし。
私が40歳の先輩女性社員に注意された時、
軽部に少し愚痴った。
「腹立つわあ。だからお局様やねん。」
「何歳からがお局様なんですか？」
「・・・」
女性に言うか？？？
ヤツのキャラだから許されるのだろうが・・・
新入社員の時は、30超えたらお局様だと思っていた。
しかし、それだと私も該当する。
令和の時代35からだと言うことにしておこう。
ただ、今年の新入社員は30越えたらお局様だと思っているだろう。
この5年のギャップ埋める為に必死のパッチだ。
必死のパッチとか言ってる時点でアウトだろうが。
・・・
「サクラさん元気ですか？テレワークだからなかなか会えないですね。」
「元気やで。うん、お互い頑張ろう( •ᴗ• )」
「はい、自粛終わったら飲みに行きましょうよ。」
「考えとくね。みんな誘うわ。」
「2人では無理ですか？」
「無理ではないけど、なんで？」
「最近会えてないからですよ！」
「いやいや、彼女に怒られるで」
「いませんよー」
・・・
別れたから私に連絡してきたんか！
なんてヤツだ！
「別れたんや。頑張って彼女探しなさい💪(´･_･`💪)」
「サクラさんみたいな人がいいんですよ」
「そうなんや。ほなまたね(^_^)/~~」
「はい、またお誘いしますね」
・・・
腹立つ！
私は遊ばれている！
ただ、何故か少し嬉しくてホワホワもしている。
なんなんだ、この感覚は・・・
・・・
今、私は弱っている。
婚活疲れ、コロナ疲れ、慣れない働き方・・・
今マジ口説きされたら、簡単に落ちるだろう。
だから2人で飲みにも行きたくない。
・・・
婚活しよ・・・
