男性仲人が見た「あいの里2」1-4話の感想
- 婚活のコツ
- 男性向け
- 女性向け
目次
- 11/5から「あいの里2」がNetflixで配信
- 「あいの里2」1-4話のあらすじ
- 分かっていても間違いを軌道修正できない悲哀
- 年長組と年少組の間にある「世代間の断絶」
11/5から「あいの里2」がNetflixで配信
こんにちは。男性仲人です。
今回は、11/5からNetflixで配信されている「あいの里 シーズン2」の感想です。
この「あいの里」シリーズ、前回のシーズン1のときに「絶対面白いから観て欲しい!」と色んな人から勧められたのですが、当時時間がとれなくてその後も観る機会が無く…今回のシーズン2から見始めました。
実際観てみると私が出演者とほぼほぼ同世代ということもあって感情移入して観てしまうシーンも多く、また仲人としても色々考えさせられる要素のある番組でした。そこらへんの想いを感想として書き綴っていきたいと思います。
「あいの里」シリーズを知らない方のために簡単に説明すると、テーマは「キラキラしない恋愛」。30-50代の男女がひとつ屋根の下で自給自足の共同生活をしながら、人生の後半を共に歩むパートナーを見つける、という、恋愛リアリティー番組の中では少し特殊な位置づけの内容です。
今回の参加メンバーは、男性4人、女性5人の計9人。
マンハッタン(男性 元商社マン 59歳)
せん姉(女性 食育トレーナー 57歳)
ギタりん(男性 音楽教室の先生 52歳)
パチゆみ(女性 スポーツジム経営 51歳)
隊長(男性 元レスキューパイロット 48歳)
たみフル(女性 漫画家 45歳)
あきぼん(男性 サロン経営の美容師 44歳)
ちぃ(女性 舞台俳優&カメラマン 40歳)
あやかん(女性 秘書 35歳)
*メンバーのプロフィールについては、オリコンニュースの記事を参照
https://www.oricon.co.jp/news/2352424/full/
パチゆみさんはなんとあの藤田ニコルさんの母親だそう。名前からしてパチスロ好きなのかな?笑
そんな9人が共同生活を送る舞台は、沖縄の古民家。古民家のリノベーションや農作業を行いながら、食費一人あたり一日500円という制限での自給自足生活を行います。敷地内には「あいの鐘」が設置されており、意中の人への気持ちが固まったら鐘を鳴らして告白する、というルールです。人生の酸いも甘いも嚙み分けまくってきた男女が、恥も外聞もかき捨てて恋愛の炎を再び激しく燃やします。
*お断り
・以下、ネタバレ含みます。
・あくまで個人的な主観に基づく感想です。出演者の方を貶める意図は一切ありません。
「あいの里2」1-4話のあらすじ
人が住むには若干ほこり被りすぎな感がある古民家で共同生活をスタートさせた9人の大人たち。のっけから就寝時のいびきにクレームが出たり、妊娠・出産に対する考え方の違いで口論になったりと前途多難な印象です。
序盤からギアを上げてアプローチしたのは音楽講師のギタりん。狙いの相手は舞台俳優&カメラマンの ちぃ。結婚相手のために貯金しつづけてきたというギタりん、ちぃに貯金あるアピールするが「住むなら豊洲のマンションとか良いかな」と湾岸エリアの億ションを匂わされてあっさり心を折られてしまう。まあ50代で”貯金”を武器にするなら”億”レベルでないと難しいですよね…
そんな ちぃ はみんなでの食事の際に「結婚したい。早く子供も欲しい」と話す、参加メンバーの中でも最も結婚・出産願望の高い一人です。そしてちぃが惹かれているのが、美容師のあきぽん。44歳とは思えない若々しい見た目で、立ち振る舞いもスマートな印象のあきぽんですが、二度の離婚歴があって既に三人のお子さんもおり「結婚相手でなくパートナーを探しにきた」と 結婚願望の強いちい とは明らかに方向性が違います。過去に元彼に何度も浮気されうつ病になっという ちい がそんなあきぽんに惹かれていることにMCの田村淳さんやベッキーさんも警鐘を鳴らしますが、完全に恋に落ちてしまっているちぃは、あきぽんの言葉を何でも好意的に解釈してしまう正常性バイアスに陥ってしまっています。
夜、食卓を囲んでぶっちゃけトークをするメンバー。過去に経験した病気を話す流れになり、漫画家のたみフルがステージ4の乳がんだったことを告白する。でもたみフルはそこから開き直り、毎日遊びまくって新しいことにも挑戦して憧れだった漫画家になり、がんを克服したとの事。素直にすごい…と思ってしまいました。そんなたみフルは脱毛フェチだそうで、全身脱毛している元レスキュー隊の隊長に惹かれる。ポイントがニッチすぎる気もしますが笑、この組み合わせは年齢的にも良い感じですね。
参加メンバー最年長で元商社マンのマンハッタンがロックオンしているのは最年少・秘書のあやかん。あやかんをツーショットに誘うものの、全く会話が弾まないばかりか「実家の親を思い出す」と言われて思わず「ダメだこりゃ」と口に出してしまう…リアクションがドリフ世代笑 実に24歳差のある両者ですが、受け身がちな あやかんとガツガツくるマンハッタンは相性としては悪くないと思います。
一方、順調に仲を深めてしっぽりと二人の夜を過ごす あきぽん とちぃに対して、その周りを野犬のごとく虚しく歩き回るギタりん(とマンハッタン)。切ない…
しかしそんな あきぽん とちぃにも乗り越えないといけない壁があります。将来の体外受精に備えて卵子凍結をしているちぃですが、その卵子凍結の期限があと2年ほどしかないとの事。卵子凍結の期限があるというのは私も知らなかったですが、ちぃは同じ悩みを持つあやかんと涙を流し合います。
そんなちぃに対して、一方的で的外れなアピールを続けるギタりん、ついにちぃの逆鱗に触れてしまいます。一時間を超えるダメ出しでギタりんを徹底的にヘコませた後、翌朝なんと「あいの鐘」を鳴らすちぃ。物語が大きく動き出します。
分かっていても間違いを軌道修正できない悲哀
この4話までは、ギタりん・ちぃ・あきぽんの三角関係がメインでフォーカスされていました。
ちぃに対する気持ちだけでなく、共同生活における立ち振る舞いにおいても空回り感が目立つギタりん。他のメンバーに指摘されるシーンもありましたが、せん姉の食事のアドバイスを素直に聞き入れていたように、問題はギタりん自身も薄々気づいて直そうと努力はしているとは思います。ただギタりんの年齢になって、性格や価値観を短期間で大きく変えるということはやはり難しいでしょう。
一方のちぃも、結婚を強くのぞみ、出産にも期限があるという立場ながら、結婚願望がはっきりしないあきぽんを追いかけるという危うい状況にいます。ちぃは結婚相談所に入会しているとのことですが、もし相談所で活動していて、ちぃがあきぽんと交際したいと言ったら担当仲人はいったんストップをかけるでしょう。ただこの「あいの里」という限られた場所では、多少の違和感に目をつぶってでも進むしかない、というのが実情だと思います。そんなギタりんとちぃの両者に私は、間違いを薄々分かっていても時間的・年齢的な制約からそれを軌道修正できない悲哀を感じてしまいます。
年長組と年少組の間にある「世代間の断絶」
世間的には「オジサン・オバサン」と一括りにされるかもしれない今回の参加メンバーですが、最年長のマンハッタンと最年少のあやかんは24歳の年齢差があり、丁寧にみれば完全に別世代になります。
そして若い方には分かりづらいかもですが、この世代の間には景気の狭間があったこともあり、他人との距離感やコミュニケーションの手順において明確な断絶があります。それはこの「あいの里2」でも顕著でした。
具体的に言うと、マンハッタン・せん姉・ギタりん・パチゆみの「年長組」と、隊長・たみフル・あきぼん・ちぃ・あやかんの「年少組」。プライベートゾーンに雑に踏み込んでくる年長組に対して、警戒感と不快感を露わにする年少組という構図が散見されました。
それが特に顕著だったのは繊細な性格のあやかんですが、そんなあやかんの涙に共感する年少組と何がダメだったかもピンときていない年長組、というシーンが象徴的でした。どちらかが大幅に歩み寄らない限りは、この世代間を超えて結ばれるというのは難しいかな、という気がします。ただ「あいの里」のようなある意味短期決戦の場合、ルール無視で雑に相手に踏み込まないとチャンスが開けない場面があることも事実で、どちらの世代の手法が正解かは最後まで分かりませんね。