“恋したい”なんて、言っちゃいけない気がしてた

「恋したい」なんて、言えなかった

恋って、なんだったっけ。
そう思うくらい、遠ざけてた気がする。

「子どもがいるのに」
「母親なんだから」
——そんな言葉を、自分の中で何度も繰り返していた。

“恋したい”なんて、欲張りなのかなって。
ずっと、そう思ってた。

その日、笑ってる私がいた

お見合いの席で、彼と交わしたたわいもない会話。
冗談にくすっと笑って、ちょっとからかわれて——
そんなの、何年ぶりだったんだろう。

ふとした拍子に、彼が私の目を見て言った。

「そうやって笑うの、すごく素敵ですね。」

胸の奥で、何かがそっとほどけた気がした。

恋をすることは、自分を大切にすること

“母”である自分も、
“傷ついた過去”を持つ自分も、
“恋をしたい”と願う今の私も——

どれも、私。

恋をすることは、誰かに甘えることじゃなくて、
“もう一度、自分を大切にする”ということなのかもしれない。

まとめ：その気持ちは、誰にも否定されなくていい

「恋をしてもいいんだ」
そう思えた瞬間に、
彼女の中の何かが、そっと動き始めた。

——彼と、どうなったかはまだわからない。
でも、その日の帰り道、
彼女の心は、ほんのすこし、あたたかかった。

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