【#9】すっとこどっこい婚活史~私の12年前の実話~
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両さん実家に挨拶にくる#9
年が明け、心機一転、私は未経験の営業として働きだした。
会社までは、電車を2回乗り継いで、片道1時間半の道のり。
実家から最寄り駅までは遠く、父が、毎日車で送り迎えしてくれた。
所属する会社は、親会社が60名くらい。
私は、その会社の子会社で働くことになった。
私をいれて、従業員5名のこじんまりとした会社だった。
メンバーは、私と、
私の面談をしてくれた、こち亀の両さんに眉毛がそっくりな男性、
勝手に両さんと呼んでますけど(笑)
両さんと、営業の男性の先輩、事務の女の子、親会社から来ている社長の5人。
大きな会社ではないので、マニュアルなんてない。
両さんにOJTで仕事を教えてもらいながら、必死に覚えた。
基本的に知らないことしかなく、何が分からないか、分からない状態。
毎日、頭が爆発しそうだった。
分からないことを毎日両さんに聞き続けた。
入社したけど、無理だったら3か月で辞めよう・・・
もともと営業は、やりたくなかった仕事なんだから、無理でもしょうがない。
それが私を支えるモチベーションだった。
家に帰る時間は、23時、0時頃と、とても遅く、
朝は、早く、6時半の電車に乗って会社に通った。
それを半年くらい続けていた。
ある日、実家の最寄り駅に着いたのが0時すぎ、
いつも通り、父の車に乗り、実家への帰路についた。
その帰りの車で、ついに父が大爆発した。
父:「なんで、いつもこんなに帰りが遅いんだ!」
「情けない!」
私:「・・・」
私は、情けないという言葉に酷く傷ついた。
実家に車が停まり、ドアを開けた瞬間に、
私は、無意識で実家から走って逃げた。
こんな家にいたくない!!
情けないって言われた!!
ワンワン泣きながら、どこに向かうあてもなく、ずっと走り続けた。
地元は田舎。電灯が少なく、深夜の暗闇の中を走ってた。
どこ走ってるかわからない。
どうしよう? どうしよう?? 誰か助けて!
こんな時間に誰か電話できる人・・・両さん!
両さんに電話しよ!
0時過ぎ、なぜか両さんに泣きながら電話をした。
深夜の人生相談両さん:「どうした?!!こんな時間に??」
両さんには、私が何を言ってるか分からなかったと思うけど、
私は家から走って逃げてきたこと、今、どこにいるか分からないと伝えた。
両さん:「周りに、何がある?」
見える建物を伝えると、両さんは私の位置を確認してくれ、
私が歩いて行けそうな場所をすぐに調べてくれた。
両さん:「今いるところから10分くらい歩くと、漫画喫茶があるから、とりあえずそこにいきな!」
分りました。と電話を切ろうとすると、
漫画喫茶に着くまで、話しを聞くから話してみてと言われたので、
たぶん、両さんには、また私が何を言ってるか分からなかったと思うけど、
いろんな自分の思いを伝えた。
私:「漫画喫茶つきました。」
両さん:「とりあえず、明日は会社休みでいいから、朝になったら家に帰りなね!」
私:「本当にすみません・・・。ありがとうございます・・・。」
朝になり、帰ったらどんな顔すればいいんだと思いながらも、
両さんと約束したので家に帰った。
朝日が真っ赤な目に染みる。
母:「どこいってたの?!!!心配したじゃない!!」
私:「ごめんなさい。」
父:「・・・言い過ぎた。ごめん・・・。」
その日は、このくらいの会話だけして、私は部屋に閉じこもった。
両さん実家に挨拶に行く翌日、会社に行き、両さんにも謝った。
両さん:「俺、実家に説明にいくわ。」
は?