カンヌ脚本賞村上春樹原作ドライブ・マイ・カーの読書感想文
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目次
- 3ヵ月では短すぎる?
- 村上春樹が提起している問題
- 結婚相手のことなど最後まで分からなくていい
3ヵ月では短すぎる?
「たった3ヵ月しか活動しないのに、その間に結婚相手を決めるんですか?」
「は、はい。私共の結婚相談所での最短記録は2カ月です💦💦他の方でも半年くらいの間には良い方と出会って成婚退会されていきます😊」
村上春樹が提起している問題
皆さん、こんにちは。結婚相談所 HAPPYの根岸係長です。まん延防止重点措置も解除になり、次第に街も活気を取り戻してきましたし、ありがたいことに私共の相談所への問い合わせも増えてまいりました。
冒頭のやりとり、初回面談で度々聞かれる質問とそのご返答です。正直この質問にはこれまでうまく答えられたことがありません。先日もまたこのやり取りがあり、相談を申し込んでくれた方も、最後まで腑に落ちないご様子でした。
その夜、何となくドライブ・マイ・カーを読みました。きっかけは、村春樹原作のドライブ・マイ・カーの映画版がカンヌ映画祭で日本作品としては初めて脚本賞を受賞したというニュースを見て気になっていたからです。根岸係長は村上春樹の作品が大好きです。といっても長編は全て1回は読んだのですが、短編まではカバーしきれていません。そんな中途半端な自称ムラカミストです。この作品はこれまで読んだことがなく、なんとなしに読み始め、(非常に短いので)一瞬で読み終わりました。
その中で心に残った一節があります。
“「ぼくにとって何よりつらいのは」と家福は言った。「僕が彼女を――少なくともそのおそらく大事な一部を――本当には理解できてはいなかったということなんだ。(略)」“
彼女というのは主人公の家福氏の奥さんのことなのですが、村上春樹の作品では、愛する人の気持ちを理解することができないこと。そして、その葛藤が描かれることが多く、この1節はこの作品の中でも特に重要な意味を持つシーンです。ネタバレになるので詳しくは語りません。気になる方は是非原作を読んでみて下さい。
そういえば、同じく村上春樹の「ノルウェイの森」という作品の中にも似た一節があります。
“そう考えると僕はたまらなく哀しい。なぜなら直子は僕のことを愛してさえいなかったからだ。“
この一節もこの作品の中で一番私の中にずっと残っていたシーンです。何故、村上春樹の作品の中で、同一のテーマが登場し人の心に突き刺さるのか。これが人類の永遠のテーマ。
結婚相手のことなど最後まで分からなくていい
「人は愛する人の真実(あるいは本心)を理解することなど出来ない」
という問題が提起されているからではないでしょうか。
冒頭のやりとりに戻りましょう。この日、私はこの1節を読んで、正しい回答が思い浮かんだ気がしました。この日も含め、ずっと皆様にお返ししてこれなかった回答。
「ええ。3ヵ月ではとても分からないでしょうね。その人があなたの結婚相手として理想的なのか、本当にあなたのことを想っているいるのか、貴方はその人のことを好きなのか。でも考えてみて下さい。それって何ヵ月、何年経っても、ずっと分からないですよ。分かった時の自分を想像できますか。それってどんな状態なのですか。どう腑に落ちているのですか。」
この人で本当に良いのか。ずっと分かりません。私も分かりません。結婚相手のことを完全に理解することなど出来ないし、今でも新しい発見があります。だから楽しいともいえるし、結婚というのは結局お互いのことが分からないまま、他人と一緒に暮らしていく営みですから、皆お互いのことが分からないまま結婚生活をしているに過ぎないのです。それで良いのではないでしょうか。
「この人と結婚したら、私はしあわせになれるかしら?」
してみなければ分からないし、そんな心配をするよりも、この人にしあわせになって欲しいと思うような人を見つけて結婚してしまった方が人生しあわせになれるような気がします。
だから、3ヵ月もあれば十分なのだと思います。少なくとも私は結婚相談所で妻と知り合い、結婚して少なくとも今日までは楽しく、しあわせに暮らせています。そんなしあわせを掴む人が一人でも増えるように一生懸命会員様のサポートをしたくて結婚相談所を運営しています。
心配するより、まずは始めてみませんか。
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